​バイオレメディエーション

<参考文献・引用>
 環境省
 製品評価技術基盤機構

バイオレメディエーション(Bioremediation)とは、微生物や植物等の持つ力(分解能力や蓄積能力など)を利用して、汚染物質を分解等することによって、土壌や地下水等の環境汚染の浄化を図る技術のことをいいます。
もともと自然界には汚染物質を分解できる微生物が存在するので、それらを活性化することで、浄化を促進する浄化手法です。


バイオレメディエーションは、微生物を利用する技術として、以下の3種類に分類されます。

1.バイオスティミュレーション(biostimulation:stimulation=刺激)
  
栄養物質等又は酸素を加えて浄化場所に生息している微生物を活性化することにより浄化を行う

 バイオスティミュレーションは、汚染地域に元々生息している微生物を“刺激”して、汚染物質の分解を促進させようという手法です。微生物が増殖するためには、エネルギー源となる有機物(この場合は汚染物質)が存在するだけでは不十分で、 温度(15℃~35℃)・pH(5~9) ・水分(土壌の場合:20%~
40%)・分解酵素が働くための基質(酸素・水素等)・栄養塩(窒素、リンなど)など様々な環境要因が整っていなければなりません。これらのうちのどれかが欠けていると、それが制限要因となって、微生物の増殖は抑えられ、その結果として汚染物質の分解も進まなくなります。
 そこでバイオスティミュレーションでは、人為的な操作を加えて自然環境を微生物の増殖しやすい条件に近づけてあげます。そうすることにより、微生物の増殖が“刺激”され、汚染物質の分解が促進されることを狙うのです。ただし、微生物の増殖しやすい条件に近づけるといっても、自然環境中では自ずと限界があります。実際の操作として行われるのは、一般的には、栄養塩の添加と酸素の供給です。

2.バイオオーグメンテーション(bioaugmentation:augmentation=添加)

  外部で培養した微生物を導入することにより浄化を行う

​ あらかじめ培養しておいた分解菌を汚染地域に“添加”する手法です。バイオスティミュレーションは、汚染場所に元々分解菌が存在することが前提になっています。したがって、分解菌の数が極端に少ない場合や、あるいは全く存在しない場合、バイオスティミュレーションは行うことができません。そのような場合に、人為的に分解菌を“添加”して、汚染物質を分解させようとするのが、バイオオーグメンテーションです。


3.ファイトレメディレーション
  植物を利用して土壌の浄化等を行う

微生物を利用するバイオレメディエーションの中でも特に、バイオオーグメンテーションについては、主に難分解性化学物質の汚染に対して、近年、環境汚染浄化技術としての注目が高まっており、今後の利用拡大が期待されています。